採用ツールの準備を始める時期はいつがいい?

新卒採用では、「いつ採用活動を始めるか?」という時期の問題があり、これはどの業界・どの職種にも通ずる、非常に重要なポイントです。
したがって、「いつ採用ツールの準備をするか?」が、採用成功のカギを握るといっても過言ではありません。
昨今の新卒採用は、売り手市場のトレンドが強いため、採用活動の「早期化」&「長期化」が進んでいます。
そのため採用担当者は、一年中採用活動に追われており、どうしても翌年の採用準備が遅れがちになります。その上、準備の優先順位は「イベント」→「ナビサイト」→「ツール」というように、「ツール」を一番後回しにする企業が多い傾向にあります。
“枠”に限りがある「イベント」を優先にするのは間違いではありませんが、「ツール」を様々なシーンで有効活用するためにも、早くから動き出すことが大切です。

ツールによる開始時期の違い

新卒採用サイトの場合

新卒採用ツールの中で、一番最初に準備する必要があるのが、採用サイトです。採用サイトは採用活動のプラットフォームとして、就活早期から後期まで長きにわたって活用されるメディアです。また、「コーディング」というプログラミング作業が必要なため、一般的にパンフレットや映像より制作期間を要します。そのため、「何から手を付けたらいいかわからない・・」という場合は、採用サイトから始めることをお勧めします。
2018年現在の新卒採用では、冬のインターンシップに向けて採用サイトを準備する企業が多く、9~10月に制作を開始し、12月末に一般公開というスケジュールで動くのが一般的です。

バラマキツール、パンフレットの場合

新卒採用バラマキツールに関しては、冬の業界研究イベントで使用するため、12月納品を目標に11月頃から動き出します。
パンフレットは、インターンシップの2月を目標に12月頃から動き出します。
新卒採用は年々“前倒し化”が進んでいます。一つずつ作るのではなく、複数ツールを並行して準備していきましょう。

会社説明会PPT、採用映像の場合

会社説明会ツール(PPT、映像)についても以前より制作時期が早くなってきています。2020卒では、2月のインターンシップで母集団を形成し、3月解禁と同時に会社説明会を開催する企業も多いです。そのため、納品はインターンシップに間に合わうよう2月になり、制作開始は、12月から。但し、年末年始を挟むため、撮影が必要な映像は、11月からスタートした方が賢明です。

希望納品日の3カ月前が目安

採用ツールの制作に要する期間は、ツールの種類、ボリューム、内容などによって異なりますが、発注から納品まで、3カ月が一つの目安となります。
例えば採用サイトでは、最初の1ヶ月で、サイトのコンセプトや全体のページ構成、TOPページのデザインなどを決め、次の1ヶ月で各ページのデザイン制作、取材・撮影などコンテンツの作り込みをします。そして最後の1カ月で、コーディング作業、テスト環境での確認、一般公開という流れになります。

ブランディングから行う場合は、4カ月前

ツール制作だけでなく、採用広報全体のブランディングから行う場合、プラス1ヶ月はみておくといいでしょう。ツールの制作に入る前に、自社の何を打ち出すか、自社をどう表現するか、求職者にどう認識してもらうかなどを、制作会社とじっくりと議論し、採用広報のキーとなるキャッチコピーやビジュアル練り上げる必要があります。そこから各ツールへと展開することで、求職者とのすべての接点で一貫性のあるコミュニケーション、すなわち採用におけるブランディングを推進していくことができます。

制作会社がピークを迎える年明けは注意

新卒採用が3月スタートのスケジュールの場合、年明け~2月にかけて制作のピークを迎えます。
また3月は年度末であるため、採用以外の広報物も制作の需要が高まり、制作会社は一番の繁忙期となります。そのため、カメラマン・ライター・デザイナーなど、クリエイターのスケジュールが確保できず、制作進行に影響が出る場合があります。
3月1日から使用したいツールの場合は、年内までに取材撮影を終わらせておくことをお勧めします。

2021年卒以降の新卒採用

2018年現在、21年卒以降の就活スケジュールの見直しについて様々な議論がされています。「就活ルールの廃止」「現行スケジュールの維持」など、有識者でも意見が分かれていますが、いずれにせよ“早期化”の流れは避けられないのではないでしょうか。そのため、新卒採用ツール制作も早期化が進んでおり、実際に当社へのお問い合わせのピークも年々早くなっています。

まとめ

採用ツールの制作期間は、3カ月を一つの目安に、希望納期から逆算して発注するといいでしょう。但しツール制作に入る前に、採用ブランディングから見直したい場合は、プラス1カ月を目算。年明けは、採用ツールと広報物の発注が重なり制作会社が混み合うため、年内に取材撮影を終わらせておく方が安心です。
また、新卒採用に関しては早期化の流れが進んでいるので、前年よりも早くから準備することをお勧めします。