採用×マーケティングで効率的な人材獲得をめざそう!

採用市場の変化により、採用活動にも戦略が必要になってきています。そんな中、採用活動にマーケティングの手法を取り入れる採用マーケティングが注目されています。今回は、採用マーケティングについて解説します。

採用マーケティングとは

一言で言うと、採用にマーケティングの手法を取り入れることです。
マーケティングの手法とは、顧客を知り、戦略を立て、商品やサービスが売れる仕組みを作ることです。顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでのプロセスにおいて、いかに購入までの意思形成を行うか、戦略を立てることをいいます。

この考えを採用活動に取り入れたものが採用マーケティングです。「求職者を知り、戦略を立て、応募・内定に結びつける仕組みを作ること」と定義づけることができます。

採用ブランディングとの違い

採用マーケティングと一緒によく使われる言葉として、「採用ブランディング」があります。採用ブランディングは、採用マーケティングに含まれる用語で、自社のブランドイメージを定着させるために自社の魅力を発信することをいいます。採用マーケティングの中でも、自社の認知の向上に焦点を当てたものといえるでしょう。

採用ブランディングについては以前のブログで解説しています。

24卒就活解禁!採用ブランディングを考えよう【前編】
24卒就活解禁!採用ブランディングを考えよう【後編】

採用マーケティングにおけるファネルとチャネル

ファネルとは

マーケティングでは、消費者が商品やサービスを認知し購入に至るまでの意識変化を「ファネル」という図で表します。
ファネルとは「漏斗(ろうと)」のことで、マーケティングにおいて「認知」の層が一番広く、「購入」に近づくほど狭くなり、逆三角形の形になります。
これを採用マーケティングにおきかえると、自社を認知してから、興味を持ち、応募・選考、内定と段階を踏むごとに人数が減少していきます。
これらをまとめると、以下の図のようになります。

チャネルとは

チャネルとは、集客するための媒体や経路のことで、ファネルごとに有効なアプローチ方法を設定します。各ファネルにおけるチャネルをそれぞれ解説します。

認知

認知の段階では、求職者全体が対象となるため、広範囲の対象者に自社の情報を知ってもらう必要があります。求人媒体や合同企業説明会などで、自社を見つけてもらうようにしましょう。最近ではWeb、SNS広告を活用するケースも増えています。
簡潔にまとまったパンフレットやわかりやすいスライドがあると、求職者の印象に残りやすくなります。

興味・関心

自社が求職者の目に留まったら、自社への興味を持ってもらうため、情報をより詳細に発信します。採用ホームページを充実させたり、採用動画を作成して魅力をアピールしましょう。
社員から求職者を紹介してもらうリファラル採用も、自社に興味を持ってもらうのに有効です。

応募・選考

応募・選考の段階では自社への志望度がある程度高くなっています。この段階では、面接で実際に求職者と話して好印象を与えることができれば、次の段階に進む可能性が高くなります。
また、スカウトメールを送りこちらから直接アプローチすることで、優秀な人材を獲得しやすくなるかもしれません。

内定

選考を通過して内定を出したからといって、採用活動が終わるわけではありません。内定を経て入社に至り、その後の段階まで見据える必要があります。座談会・交流会などで入社後に働くイメージを形成し、ミスマッチをなくしたうえで入社できるようにしましょう。

採用マーケティングを行うメリット

応募の増加が見込める

就職白書2023によると、採用予定人数を100とした場合、各段階の人数は以下の表のような結果となっています。

プレエントリーをした人のうち、内定に至るのはわずか1.4%です。このことから、内定人数に対して、認知・興味・関心段階の人数は何倍も必要になることがわかります。

採用マーケティングでは、ターゲットを認知段階まで広げて戦略を立てます。より広範囲に視点を広げるため、対象者の母数を増やすことで、応募者が増加することが見込めます。

潜在的なターゲット層への認知が進む

採用マーケティングでは、従来の採用よりも広くターゲットを設定します。従来の採用では、ファネルのうち応募・選考に至った求職顕在層を対象としていました。つまり、就職・転職の意向が高い人に、どのように入社してもらうかに焦点が置かれていたのです。

しかし、採用マーケティングは、求職顕在層だけでなく、その前段階の求職潜在層も対象とします。その中には例えば、自社社員や、内定辞退者、不採用となった人も含まれます。

そのため、潜在的なターゲット層への認知が進みます。すぐには応募に至らないかもしれませんが、長期的に見て採用の母集団の層が厚くなることがメリットといえるでしょう。

自社とのミスマッチを防げる

採用マーケティングは、求める人材を明確にしたうえで戦略を立てていきます。そのため、自社の理念に共感した人材が応募してくることが多く、入社後もミスマッチが起こりにくくなります。

採用マーケティングの実施方法

➀自社分析

まずは、自社の強みと弱みを分析し、求める人材像を明確にするために現状を把握します。

➁ターゲットの選定

求める人材像を選定します。人材像を的確に設定することで、効率的な採用活動が可能になります。

➂ターゲットのニーズ調査

➁で選定したターゲットのニーズを把握することで、ターゲットに対する効果的なアプローチを考えることができます。

➃チャネルの検討

ファネルごとに効果的なアプローチについて考えます。このとき、採用ホームページを充実させたり、SNSやオウンドメディアを活用したりするなど、段階に応じた手法を検討することが必要です。 

⑤採用施策の実施、振り返り

採用マーケティングで検討した内容を実施します。同じ方法をずっと続けるのではなく、ターゲットや採用の目的が変更したときや、採用活動の状況を鑑みて、定期的に振り返りや改善を行いましょう。

まとめ

採用活動では、すでに就職・転職に対して行動を起こしている人に焦点を当てがちです。しかし、さらに視点を広げて、今はまだ就職・転職を考えていない人もターゲットにするのが採用マーケティングです。結果が出るまで時間がかかるかもしれませんが、地道に挑戦していくことが重要です。

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